分団会では何をしているの?

一緒に登下校するなかまとの分団会

4月10日に今年度初の分団会がありました。

2時間目が始まり10:10になるのを待って、各分団の教室へ移動します。

1年生は他の学年の移動に先駆けて、ランドセルや外靴を持って体育館で分団の色別に待機しています。

まだ慣れない1年生は6年生が体育館へお迎えにきてくれるのです。

昨年度の班長から引き継いだばかりの新班長たちでしたが、1年生の背中へ優しく手を添えたり、手を引きながら、各分団会が行われる教室へと仲良く移動して行きました。

気になる分団会の内容

分団会が始まり、途中10:35には1年生だけが6年生の付き添いの元、再び体育館へ戻ります。1年生は先に集団下校が始まり、その他の学年は引き続き分団会を再開しました。

「いつも何しているんだろう?」とちょっと気になる分団会。今回は5つの分団会の教室に入り取材しましたのでそれぞれ詳しくお伝えしたいと思います。


白1分団

白の分団会教室は5年6組。担当の先生も5年6組の先生です。

班ごとで集まり、先生から配られた「分団のやくそく」の紙を連絡帳に貼ります。

班長から「紙を貼るから連絡帳出して」と言われても、もじもじする1年生。

「これが連絡帳だよ」と言ってランドセルから出してあげる班員の子。

「紙に自分の名前書ける?」と班長が聞いても、おどおどする1年生。

「貸して、書いてあげる」と班長が代筆してあげます。

そして、残りの班員で連絡帳に貼ってあげたりと、みんなで1年生を見守ります。

照れる1年生にはお兄ちゃんお姉ちゃんが出来たみたいでした。

お兄ちゃんお姉ちゃんが手助けします

先に下校する1年生を体育館へ送ったら、各班長が集まって先生と通学ルートのチェックをします。

残りの班員は班で談笑タイム。この時間に班員の子同士が仲良くなっているのだな、と感じました。

その後、班ごとに並び方の確認です。下級生の横に上級生が来るように列の確認をしました。

先生と入念に確認

白1分団は、6班編成です。先生には各班ごとの児童状況(例えば訳あって遅刻が多く分団登校しない子など)までは分かりません。そんな時は班長に「この子はどんなカンジ?」など質問しながら確認していて、先生の班長に対する信頼も感じる分団会でした。 


藤2分団

藤2の分団会教室は3年2組。担当の先生も3年2組の先生です。

藤2の中で1班、2A班、2B班、2C班、3班の5つの班にわかれています。

椅子が足りない為、上級生は下級生に椅子を譲ってくれています

分団会がスタートし、まずは先生により人数確認。

そして「分団のやくそく」の紙に分団会の教室などを記入します。6年生は1年生の用紙を連絡帳に貼り付けるなど、1年生のサポートにも積極的に取り組みました。

頼りになる上級生♪

分団会の途中でしたが、1年生の下校時間となり、2~6年生のみで分団会が再スタート。

登校の際の反省会が行われます。

「学校までバラバラにならずに来ていますか?」「低学年の歩く速さに合わせていますか?」など分団長・副分団長が問いかけ、各班長が◎〇△×で答えていきます。

それにより△と答えた班は廊下に出て、どうしたらきちんと歩けるかを話し合います。上級生からは真面目に歩いてくれない子には名指しで指摘も。

各班の反省と対策を話し終えたところで最後に先生からのお話タイムです。

「きちんと歩けない子がいるかもしれません。でもその子にも何か理由があるのかもしれないですよね。」

「注意しなければならない上級生も毎日毎日繰り返すと疲れてしまいますね。そんな時は先生を頼って下さい。」

「上級生は、小さい子たちが少しでも良くなってきたらほめてあげて下さい。どうか温かく見守ってあげて下さい。」

今回、担当の先生が下級生や上級生どちらの気持ちにも寄り添い声をかけているのがとても印象的でした。

授業だけでは学べない登校中でのルールや、学年を超えて支え合う関係性、最終的には大人に助けを求める強さを子どもたちが学んでいってくれるよう期待したいと思います。

☆今回、藤2では教室移動の際に1名が校内で迷子になってしまいましたが、校内放送により無事教室に辿りつくことが出来ました。みんなでホッと安心していました♪

あちこちに案内はありますが、小さい子は迷っちゃいますよね!

「低学年の歩く速さに合わせているか」の質問に対しては、班長が答えるのでなく下級生の気持ちを聞いてあげて欲しいと思いました。


〈桃4分団〉

桃4の分団会教室は6年1組。担当の先生も6年1組の先生です。

1年生にとっては初めての分団会です。仕組みがよく分からないまま教室を移動。

初めての分団会移動にドキドキの1年生

その為、自分の教室に知らないお姉さんやお兄さんが集まって来た事に1年生の子たちはビックリ!

「お友達はどこ行っちゃったの!?」と泣いて廊下を彷徨っているところを保護する場面も…。

分団会が始まる前から、迷子になった1年生の行き先案内に、先生たちはバタついていました。

分団会では新しい班長、副班長の自己紹介をしてから、班ごとで各項目について登校中にきちんと守れているかどうかのチェックをします。

細かくチェック項目が分かれています

集合時間になっても集まりが悪く、つい出発が遅くなりがちな班があったり、人数が多く喋りながら歩いているとつい列が長くなってしまう班があったり…。

問題点が出たところで、先生の指示のもと改善策を考え、その改善が次回までの課題となりました。

第二回の分団会で、改善が出来ているかどうかのチェックをするとの事です。

守れていない項目はどこか。改善策もみんなで話し合います。

最後は皆で外に集まって、先生と一緒に下校!なのですが…。

ここでも、ビニール袋の外靴を教室に忘れてしまった子がいたり…。

先生もまだ全員の顔と名前が覚えられてない中で、1年生から6年生までの30人を1人で束ねる大変さが見受けられました。


〈茶1分団〉

茶1の分団会教室は2年2組。担当の先生も2年2組の先生です。

各分団会の行われる教室は基本的に固定されているようで、昨年度も一昨年度も同じ場所で開催されていました。そのため、2年生以上の子は自分で移動していきます。

…と思いきや、行き先がわからなくなってしまって、彷徨う2年生が多発!そんな中、鳴り響く1年生の誤作動による防犯ブザー音!!

先生方はみなさんで連携を取りながら、迷う子を慰めて班を聞き出し、防犯ブザーを鳴りやませ、また次の迷子を…と、八面六臂(はちめんろっぴ)の大奮闘。

その大変さには本当に頭が下がる思いでした。

茶1分団会は教室内の椅子では足りず、丸椅子が準備されていました。

1年生から6年生まで揃ったら、きちんと起立してご挨拶します。

わかりやすく黒板に書いてくれています

きちんと前を向いてご挨拶

2~6年生が分団で登校する際の課題について話し合っているころ、分団会を一足先に終えて再び体育館へ集まった1年生たち。下校のために再び班別に整列します。

先生方は名簿を読み上げ、点呼を取って確認。まだ通学路の記憶もあやふやな1年生ひとりひとりを間違いなく送っていかねばならないため、体育館には緊張感が漂っています。

1年生は入学して一週間、毎日の点呼をこなしてきました。きちんと呼ばれた人から列になり、静かに待ちます!

2~6年生も分団の担当の先生と一緒に集団下校します。班長さんを先頭に決められた順序で2列に並んで帰路につきました。

分団担当の先生は一番遠い班まで一緒に歩いて送ってくださいました。(通学路の点検と下校指導を兼ねて、分団会がある日は毎回、一緒に歩いてくださっているそうです)


茶3分団

茶3分団の分団会教室は家庭科室。担当の先生は2年5組の先生です。

分団会に向かうと「家庭科室」の表札の下に、「3」と茶色のラインの入った札が掛かっていました。分団会の日は、各教室にこのような数字と色の札が掛かるようです。

大きくてとても見やすいです

教室に入り班ごとに座ると、まずは先生の指示で、連絡帳に貼ってある「分団のやくそく」の紙の「教室」の欄を「家庭科室」に書き換えます。

班長や上級生が、1年生の記入を手伝います。

毎日登校している時間にコミュニケーションが取れているからか、下級生の質問やわからないことにすぐに答えたり教えてあげたりしていて、頼もしい上級生の姿が見られました。

その後は先生から、分団登校の際のチェック項目が6つ投げかけられ、代表して班長が、よくできていれば◎、できていれば◯、あまりできていなければ△で、順に答えます。

  1. 班の人や地域の方に挨拶ができているか
  2. 決められた時刻に出発できているか
  3. 学校まで決められた並び方で、バラバラにならずに歩いているか
  4. 低学年の歩く速さに合わせているか
  5. 8時~8時10分の間に学校に着いているか
  6. 信号など、交通ルールを守っているか

どの班もよくできているようで、◯や◎と答える班長がほとんどでした。

次に先生から、今後変えたほうがいいと思うことはあるか、という質問があり、班長が引っ越してしまった班では代わりの班長を決めるなどをしました。余った時間は談笑タイム。

みんな集中しています

子どもたちからの問題点、改善すべき点が出なかったからか、先生からも通学ルートや、信号、危険箇所の再確認など問題提起がなく、談笑タイムが長かったように思います。1年生にとっては初めての分団会なので、班ごとに危険箇所の共有の時間があってもよかったのでは?と思いました。


〈さいごに〉

今回は一部の分団会の様子をお伝えしました。

きっと皆さんが想像している以上に、上級生たちが下級生たちの面倒をしっかり見ている、と感じられたのではないでしょうか。

担当の先生は毎年同じでは無いため、先生も知らないことがあるかもしれません。

不安に思うことがあった時は、ぜひ登下校を共にして、子どもたちの様子を見てみてください。

たくさんの目で子どもたちを守っていきましょう!

寒くても猛暑でも、みんな毎日頑張って登下校しています