こんにちは。広報部です。
名古屋市では11月1日を「あい・あい・あいさつの日」、11月をあいさつ月間としていて、ここ田代小でも11月13日から11月19日までの平日に、あいさつ活動が行われました。
ラストの19日は、なんと、プロバスケットボールチーム、ファイティングイーグルス名古屋の内尾 総理(うちお そうり)選手が駆けつけてくれました。背番号18番、ポジションはPG(ポイントガード、●ラムダンクならミ●ギ)やSG(シューティングガード、●ラムダンクならミ●イ)、優しく微笑む表情が素敵な選手です。
このあいさつ活動、朝校門であいさつして終わりではありません。
体育館に移動して1限目はなんと、6年生向けに内尾選手による特別授業が!
今回は、そんな、内尾選手と子ども達のワクワクドキドキな交流の様子をお届けしたいと思います。
あいさつ活動でプチサイン会!?
朝7時50分頃、南門前に内尾選手の登場です。
「おはようございます!」内尾選手が声をかけると、ナチュラルに「おはようございますー」と返事をして、群がることなく通り過ぎていく子ども達。
先日のこあらっちの時とかなりギャップが…
と思いきや、何か特別なことが起きている!
と気づいた子ども達が内尾選手の周りに集まって、「名前は何ですか?」「ファイティングイーグルスの人ですか?」など思い思いに質問を始めました。
内尾選手は、子ども達一人ひとりに丁寧に答えていました。
手作りのタスキを掛けた児童会メンバーも加わって、登校する子ども達に、積極的にあいさつや声掛けをしていきます。
中には、自宅から白いTシャツとサインペンを持参し、サインをお願いする子も。
内尾選手は、「バスケ好きなの?」「頑張ってね」と声を掛けながら、快くサインを引き受けていました。
それを見て、サインしてもらえそうなものを必死に探す周りの子ども達。ランドセルから取り出したノートや、かぶっている中日ドラゴンズの帽子を差し出す子もいて、プチサイン会になっていました。
君達の未来に向けての授業
体育館に移動する内尾選手。1限目は6年生への特別授業です。
バスケットボールや得点表示板が用意されている体育館に続々とやって来る6年生の子ども達。これから何が始まるのでしょうか。
始めに先生から、「昨日の5限目はこれからに向けて気を付けること、について話をしました」「ここからは、君達の未来に向けての授業です」という説明がありました。
あと数か月で小学校を卒業して、大人に向けて新しい世界へ旅立つ6年生。この特別授業は、そんな6年生に、自分達の将来を考えるきっかけを作る、という趣旨で設けられたようです。
まずは、ファイティングイーグルス名古屋の試合動画をスクリーンで観覧します。
子ども達はプロの試合の様子を真剣な様子で見ていました。
悔しさが僕の原動力
次は、ファイティングイーグルス名古屋スタッフの杉本さんMCによる、内尾選手とのトークセッションです。
杉本さん:
内尾選手は福岡県出身、身長184cm、足のサイズ28.5㎝、23歳のルーキーイヤー(大学を卒業して1年目)です。
いつからバスケを始めたのですか。
内尾選手:
小学校のときバスケは2年生からやっていました。クラブチームに入っていて、6年生でもバスケを続けていました。
杉本さん:
6年生の時にはどんな職業に就きたいと思っていましたか。
内尾選手:
2年生の時、バスケの試合を実際に見に行ってから、かっこいいなぁと思い、プロのバスケットボール選手になりたいと思うようになりました。ダンクシュートや大きい選手と戦っている姿がかっこよくて。
杉本さん:
中学、高校、大学とバスケをしているので、皆さんが7歳や8歳だった頃から、15年くらい続けている中で、大変だったこと、壁にぶち当たったこと、それを乗り越えた経験を教えてください。
内尾選手:
バスケが好きで始めて、上手くなりたくて一生懸命頑張るのですが、頑張るほど、周りの上手い選手をいっぱい見ることになり、上手い選手と比較していく。相手と比べて、自分はまだまだと落ち込みました。練習が嫌になったり、バスケを嫌になった時期もあります。乗り越えられたのは、バスケが好きだったこともありますが、怒られたりして悔しかったから。悔しさが僕の原動力です。
自分の中に悔しさがあることが大事だと思います。あまり悔しくないなら、それを続ける必要はないかもしれない。切り替えて他のことに挑戦して、頑張れることを見つけて、自分の可能性を伸ばしていってほしいです。
杉本さん:
皆さん、やりたいことや頑張っていることがあると思います。内尾選手はプロのバスケットボール選手の話をしましたが、悔しい気持ちは一緒だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
杉本さん:
話は変わりますが、内尾選手はどんなふうに気持ちを切り替えたり、気分転換していますか。
内尾選手:
大人になってからはサウナに行ったり、一人の時間を作ったり、友達とバスケに関係ないことを話したりしています。
杉本さん:
バスケから離れて他のことをやって、気持ちを切り替えているんですね。
頑張っても上手くいかず行き詰まることってあると思います。そういう時は、いったん距離を置いて他のことをやって、気持ちを切り替えることが大切なんですね。
杉本さんの絶妙な進行で、内尾選手が様々な視点から将来を考えるヒントを話してくれました。
お待ちかね、内尾選手とのバスケふれあいタイム!
次は、事前にじゃんけんで勝った子ども達約20人が、5チームに分かれて、内尾選手とミニゲームを行います。
ミニゲームに参加する子ども達が準備をする間、フリースローをしたりダンクを決めたり、見学する子ども達のいるところにボールを投げて驚かせたり、サービス満点の内尾選手。全力でボールを投げ返す子ども達。ワクワクが止まりません。
司会の先生が、「それでは6年生を代表するスーパースター達4人と、内尾選手にスーパー先生2人を加えたスペシャルマッチを開催したいと思います。」と言うと、子ども達から大きな拍手が。子どもチームと大人チームの対決に大興奮の様子です。
また、司会の先生が、「先生方に言います。絶対にケガしないでください。」と言うと、子ども達から大爆笑が起きていました。
1ゲーム2分間、5つの子どもチームがミニゲームに臨みます。
試合が始まると、ドリブルとパス回しで、さっそくゴールに向かう子どもチーム。なかなかシュートが決まりません。粘り強くトライして、ようやくシュートが入ると盛大な拍手が巻き起こりました。
大人チームも負けていません。内尾選手が颯爽とダンクシュートを決めると、先生達も、ドリブルやパスでボールをつなぎシュートを決めます。内尾選手のプレーや、先生達の大人の力全開のプレーにも、大きな声援が送られていました。
子ども達も先生達も2分間のミニゲームの後ヘトヘトになっているのに、内尾選手は連続5ゲーム出場しても全く息が切れていませんでした。
ちなみにゲームごとに先生が交代するのですが、出場する先生の名前が呼ばれるたびに、子ども達から大爆笑が起きていました。
身近にプロバスケットボール選手のスーパープレーを見られて、一緒にプレーができて、大盛り上がりの子ども達でした。
未来を紡ぐ社会貢献事業
最後は内尾選手とハイタッチをして、体育館を後にします。
「かっこよかったです!」
「楽しかったです!」
「ありがとうございました!」
思い思いの言葉を内尾選手に伝え、背の大きさや手の大きさを感じながらお別れをしていました。
後からファイティングイーグルス名古屋の杉本さんに伺ったところ、社会貢献事業の一環で、小学校を訪問し、選手との交流の機会を設けているとのことでした。また、今はシーズン中ですが、中休み時期のため、こうして田代小に来ることができたそうです。
ちなみに、内尾選手は、1限目が終わった後は、緑区の拠点へ練習に行かれるとのことでした。
プロスポーツ選手から、朝校門であいさつされたこと、子ども達の目線に立った人生観を聞けたこと、惜しみないダンクシュートやスーパープレーを間近で見られたこと、一緒にミニゲームをしたこと、力いっぱい応援したこと、そして先生達の全力プレーを見られたこと、どれも子ども達にとって貴重な経験や思い出になったのではないでしょうか。